前回まで、
ゲームスタート
4
名前が受理されたと同時に、DINAは『始まりの街』に飛ばされた。
特に操作の説明もないまま飛ばされたので、少し憤りを感じた。
だってゲームソフトを買ったわけじゃないんだから説明書もないんだし、もう少し操作とか目的とかそんな説明をしてくれてもいいのではないかと。
まぁ普段説明書なんて読まないからいいんだけど。
ゲームの画面は横スクロールアクションって感じだ。
昔スーパーマリオとかロックマンをやったことあるからすぐに操作は理解できた。
ゲームは始まったのだが、ただ棒立ちしてても何も始まらないので、とりあえず街を歩いてみることにした。
『道具屋』
『武器屋』
『防具屋』
色々な店がある。
その中で目についた建物が、『武道場(練習)』だった。
「なんだ?(練習)って、このゲームの説明でもしてくれるのかな」
気になってしょうがなかったので、とりあえず入ることにした。
5
中は普通の道場みたいに、道着を着た生徒らしき人達が、正拳突きの練習をしている。
その奥で腕を組みながら仁王立ちをしている師範らしきお爺さんがいたのだ。
俺はそのおじいさんに話しかけてみた。
- 師範
- なんじゃ? この道場の入門者か?
→[YES][NO]
そのメッセージと同時に『YES or NO』の選択肢が出てきたので、俺はとっさに『NO』を選んだ。
- 師範
- 帰れ帰れ!!入門しない奴なんかに興味ない!!
…会話終了。あっけない。
このままでは話が進まないと思ったので、もう一度話しかけることに。
- 師範
- なんじゃ? この道場の入門者か?
→[YES][NO]
同じセリフだ。ゲームはやり直しがきくからいいよな。
これが現実だったら俺から、
「やっぱり入門させてください!!」
と土下座もしながら言わなきゃいけないからなぁ。
同じ『YESorNO』の選択肢が出てきたので、今度は『YES』を選んだ。
- 師範
- そうかそうか、入門者か、と言うことは『PV』を学びに来たんじゃな
『PV』??って何だろう。
- 師範
- ほっほぉ、お主PVを知らないな
PVとは『Prayer Versus』の略で、プレイヤー同士の対決のことを言うんじゃ。
なるほどね、PVの意味はプレイヤー同士の対決ってことなのね。
- 師範
- お主を狙ってくるプレイヤーががこれから現れてくるじゃろう。だからここはPVの練習するための道場じゃ!
画面が変わった、どうやらPVのチュートリアルに入るのだろう。
6
背景が変わって、道着の生徒が応援している様子になった。
DINAは画面の左端に、師範は右端に配置されている。
その下にはプレイヤーの名前と何かの数字が表示されていた。
数字はDINAが90で師範が100。
まるで格闘ゲームみたいだった。
- 師範
- 今からワシと戦ってもらうぞ。PVは教えるよりも実践が一番じゃ。
という表示の後、戦い方の説明が表示された。
なんだか沢山説明されたけど、武器の装備方法、攻撃、ガード方法だけは理解した。
俺はUSBにゲームのコントローラーを挿して、勝負開始の合図を待った。
- 師範
- それでは、勝負じゃ!!!
fight!!の掛け声と同時にPVが始まった。
俺は大剣を装備し、そのまま師範に向かって切りかかった。
しかし師範は攻撃が当たる瞬間に回避。さらに攻撃後のスキを突かれ、DINAに攻撃が当たる。
DINAの体力は80になった。
「クッ、このままだと攻撃が当たらない、それなら」
俺は師範と距離をとり、相手が向かってくるのを待つ。
格闘ゲームというのは先に動いた方が不利だから、相手から動くのを誘うのだ。
すると師範は拳銃を装備し撃ってきた。
とっさのことだったので全部ガードできず、何発か攻撃が当たる。体力は75。
「クッソォー負けてたまるかぁ!」
気合を入れ直して師匠に向かっていったが、大剣を振り下ろした瞬間にカウンターを決められて負けてしまう。
チュートリアルの相手に負けてしまったのだ。
「ま、まけた」
すっごく落ち込んだが、立ち直りも早い俺なのですぐに再戦を挑む。
コンピュータ相手なので何度でもやり直しがきくのだ。
そうして師範を倒すことに熱中していた俺。
外が暗くなり次第に明るくことも気づかずにゲームに熱中していた。
そして師範を倒したと同時に俺も眠たくて倒れてしまった。
続く
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