あっ、冒頭からゾンビみたいな画像を出してしまってすいません。
こんにちは、ムツキです。
本日カボチャ畑を見てまわったのですが、
ご覧の通りとても酷い有様で、現実逃避したい気持ちになりました。
これらは複数原因があるのは間違い無いのですが、
雨が降らなかったのが1番の要因ですね。
かなりキツい干ばつ
今年の6月中旬頃から今日まで、
- 全く雨が降らなかった
- 降ることがあっても霧雨程度
- 太陽の照りつけと急激に上がる気温
この条件下の中でカボチャは成長していきました。
ちなみに
カボチャは急激に成長する農作物でもあります。条件が揃えば1日に20cmもツルが伸びることもあります。
そのために水が必要なので、適度な降雨は必要不可欠なのですが…
しかし雨は降らず、適温の17℃から20℃をはるかに超える気温30℃の中で育ったため、
冒頭の画像通り、うまく成長できず葉っぱが枯れてゾンビみたいな状態になってしまったのです。
本来我が家のカボチャ畑は隙間が埋まって生い茂っているのですが、かなり絶望的なのは間違い無いです。
うどんこ病問題
そもそもうどんこ病とは
葉や茎がうどん粉をかけたように白くなる症状で、他の病害と容易に区別できる。一箇所から始まり、広がるとともに分生子(無性胞子)を形成して離れた所にも感染する。
Wikipedia
うどんこ病より抜粋
上記の説明通り、うどんの粉を振りかけたように見える病気のことで、
乾燥や降雨減少により発生しやすい病気でもあります。
今年の天候状況がうどんこ病発生には好条件だったので、
我が家のカボチャも漏れなく発生してしまいました。
早期発見し、小さいうちに防除を行えばまだ復活の可能性は残されていましたが、真っ白になってしまってはもう手遅れです。
うどんこ病に条件が良かった天候だったので、広がるのも早かったんですよね。
症状が進むと、
葉っぱの光合成を阻害され、やがて枯れてしまいます。
葉っぱが枯れると地面が丸見えになり、カボチャがむき出しになってしまいます。
すると、新たな問題も発生してきます。
玉の日焼け問題
カボチャの葉は光合成をして養分を作ることはもちろんですが、
大きな葉っぱで覆うことで、カボチャを日焼けから守る役割もあります。
カボチャの他にメロンやスイカにも言えることなのですが、玉に太陽の光が直接当たると幹部が日焼けして品質が落ちます。
なので、いかに直射日光からカボチャを守れるかが勝負なのですが、
葉っぱが枯れてしまうと直射日光から守ることができません。
日焼けしたカボチャは、患部がオレンジ色に変色し、最終的に腐れます。
酷い場合は患部がオレンジではなく、真っ白になるものもあります。
こうなると商品価値が大きく下がり、製品ではなく加工品行きになります。
今年の状況は?
雨量減少、うどんこ病の影響で葉っぱが落ち、玉が露出されやすいため、日焼けの割合と玉おちの割合が高くなるとの予想です。
結果的に品質低下と収量減となるため、カボチャの出荷量は少なくなるとの見方です。
実際僕の周りの農家さんも「今年は日焼けが多い」「玉が小さい」と嘆いていました。
これだけでも辛いのですが、さらに追い討ちをかける事態が待っていました。
安い
お盆頃店頭に並ぶカボチャは北海道産の出始めで供給が少なく、高値になる傾向があるのですが、
今年は連日の猛暑で消費が進まないことに加え、輸入カボチャがまだ市場に残っているため、
農協から売りに出しても安値で取引されるとのことでした。
つまり、収量が少ない割に品質低下と供給過多で単価が低い状況で勝負しなければいけない。
こんな1年になるだろうと予想されています。
かなり苦戦することが予想される
以上淡々と説明してきましたが、
要するにこんな状態。
- 天候条件が最悪でカボチャの茎が思うように成長しなかった。
- さらにうどんこ病に侵されて葉っぱがなくなってしまった箇所もある。
- 玉落ちと日焼けの進行で品質、収量ともに厳しい状況。
- カボチャの消費が追いつかなくて、単価は安い状態を維持。
これを地獄という言葉以外になんと表現すればいいのでしょうか。
豊作貧乏とはよく聞くのですが、豊作ではないのでもはやただの貧乏です。
最近、激しいゲリラ豪雨やキツい干ばつの影響で各地収量に影響が出てるみたいです。
僕の友人のブロッコリー農家さんも、定植後に雨が降らずに多くのブロッコリーが成長できなくて廃棄したそうです。
友人曰く「干ばつはいくらかあったけどここまでキツいものは今まで経験したことがない」とのこと。
どんなに努力しても、自然の猛威には時に無力となることもあります。
今年の状況がまさに自然の猛威だと感じています。
それでも止まるわけにはいかないので、
僕らもベストを尽くして美味しい農作物を届けていきたい。
その思いを抱きながら明日を迎えようと思います。
ではまたー。
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