【第39回】空想戦記 -Sky Fliers Online-

前回まで、

【第38回】空想戦記 -Sky Fliers Online-

オフ会

1

次の日。

久々にチーム⭐︎ダイナ(仮)のメンバーが集まった。

正確に言えば全員ではなく、BINGO!!さんだけは今日もログインせず、なんだよね。

最近全然姿を見ないから少し心配。

ということで、メンバーは俺(DINA)、GINJI、SID、MOMOKO、SEVENの5人。

ログインして早々に、SEVENさんが自己紹介をした。

SEVEN
はじめましてだな
この前チームに加入させてもらったSEVENだ
MOMOKO
MOMOKOです^ ^
GINJI
GINJIです、はじめまして
SID
…SIDだ
SEVEN
おう、みなのもの
よろしくつかまつるw
MOMOKO
SEVENさんって時代劇の人みたいですね^^
SEVEN
おぉ!?そうか?
SID
カッコいいです、憧れます…どこかのDINAとは違ってwww
DINA
誰がどこかのDINAじゃい!
名指しをすな!

SEVENさんの時代劇キャラがよかったのか、元々オンラインゲームは仲良くなりやすいのか、

いずれにしてもSEVENさんはすぐにチームのメンバーと仲良くなった。

MOMOKO
カッコいいなぁ^_^現実ではどんな人なんだろう
SEVEN
そんなのみんなと変わらない一般人だよ
MOMOKO
そうなの?^ ^
どんな感じなのか気になります〜
MOMOKO
ねぇねぇ、みんな休みはいつかな^ ^
DINA
俺の学校は来週の水曜日から夏休みだよ
GINJI
DINAと同じ学校だから同じく
SEVEN
お主ら学生だったのか…
MOMOKO
えっ!そうなんだ
実は私たちも来週の水曜日から夏休みなんだ^ ^
SID
…私もMOMOKOと同級生だから同じ
SEVEN
お主らもか!
DINA
そうなんだ、偶然だね^ ^

チャットでは『偶然だね^ ^』なんてキャッチーに返答したけど、

考えたら偶然を通り越して少し怖いよ。

今いるメンバーの5人のうち4人は学生で、しかも夏休み開始時期も同じなんて。

SEVEN
よし、皆夏休みなら来週の金曜日にオフ会でも開催しようではないか!
MOMOKO
わーい\(^o^)/さんせーい
SID
…いいだろう
GINJI
いいね
DINA
オフ会ってなに?
SEVEN
それじゃあ来週金曜日の夕方6時
場所は、カラオケ屋『歌王』で
遠い場所ならリモートで繋がろ
MOMOKO
了解です( ̄^ ̄)ゞ
SID
…了解した
GINJI
わかりました
DINA
だからオフ会ってなに?

俺の疑問が解決されないまま、オフ会の計画だけが進行している。

2

ログアウト後、すぐに永太に電話。

結局オフ会についてなにもわからないままだったから、永太ならわかると思って。

『もしもし、どうした』

永太がすぐに出てくれた。

「すまない、夜遅くに」

俺は申し訳なさそうに伝えたが、

『いいよ、もうすぐで夏休みだし』

と優しい言葉をかけてくれた。

俺は「ありがとう」と答えて、すぐに「オフ会ってなんなの?」と永太にきいた。

『お前わからないで聞いてたのか?』

電話の声は呆れているようにも聞こえた。

さっきの優しさはどこへいったのか。

「いや、ゲームで何度も質問したんだけど、誰も答えてくれなかったから」

むなしいよね。

質問しても返事が返ってこないというのはさ。

『いやいや、それよりも疑問に思ったことないか?』

(あぁそうか、永太も俺の質問は無視か)

ちょっと寂しい気持ちになったけど、そのまま永太の話を聞いた。

『場所は歌王っていってたけどどこにあるかわかる?』

「あぁそれなら、家の近所に歌王あるから多分そこだろう」

『本当にそうなのかな?』

「なんで、違うのか」

『いや、オンラインゲームって全国から参加してるじゃん。だから地域とか確認しなくても良いのかなって思ってさ』

確かに永太の言うとおりだ。

オフ会ってなんなのかばかりに気を取られて、 集まる場所とか詳しく聞いていなかった。

いくら夏休みとはいえ、北海道まで行けってなったら難しいしなぁ…。

『なんだ、今頃気づいたのか』

「だってオフ会ってなんなのか疑問に残ったままだから」

さりげなくさっきの疑問を投げかけた。

『まぁいいや、SEVENさん会えなかったらリモートでっていってたし、近場でなかったら残念ということで、したらおやすみ』

「えっ、いや、あのさ、」

問題が解決すると永太は早々に電話を切った。

結局オフ会がなんなのかよくわからず、その日は気になって寝付けなかった。

3

時は過ぎ、約束の金曜日。

俺は永太と共にオフ会の会場である歌王の前で他の3人を待っていた。

時刻は午後6時。約束の時間だ。

「本当にここであってるのかなぁ」

永太は弱々しい声で俺にきいてきた。

自信がないのだろう。

「本当もなにも、歌王に集合っていわれたなら信じて待つしかないよ」

「そうだよなぁ」

「まぁ1時間くらい待って来なかったら諦めようぜ」

「そうだな」

永太の不安そうな顔が少し緩んだ。

かなり不安だったのだろう。

4

待つこと10分。

前方から2人の女の子がこちらに向かってきた。

よく見るとその2人は…、

「なにボォーっと突っ立ってんのバカハジメ」

「あっ、瀬川くんと城戸くんだ」

カナタと梢ちゃんだった。

「こんばんは、今日は2人揃ってカラオケしにきたの?」

永太が笑顔で2人に問いかけた。

「違うよ、これから他のメンバーと会う約束してるの」

カナタは首を振って否定した。

「へぇーそうなんだ、俺たちも今オフ会のメンバー待ち」

俺が笑顔で答えると、

「え゛っ?!」

とカナタは眉間にシワを寄せてものすごく嫌そうな顔をした。

「えっ、まさかだよね」

永太は状況を察したみたいだ。あたふたしながらカナタに質問した。

「何のオフ会かな?」

「 Sky Fliers Online」

「じゃあ人数は?」

「5人」

「チーム⭐︎ダイナ」

「(仮)」

カナタは永太の質問に全て完璧に答えた。

「それじゃ俺たちと同じチームだったんだ」

俺が笑顔でカナタに話しかけると、

「…そぉいうことになるわね」

なんだか嫌そうというか、バツが悪そうな表情をしていた。

「というかカナタ、俺がオンラインゲームをしていることをバカにしていたじゃ…」

「ハイハイ、会ってすぐに喧嘩なんて、あなたたちホント仲がいいわね」

俺の後ろから大人の女性の声が聞こえた。

続く。

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ムツキ
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いつでもそこにいるブロガーを目指してる30代農家。 何でもアリの雑記ブログやケータイ小説などを書いてます。